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会計ワールドサイトトップ >簿記2級講座  >> 日商2級講座 第3回 売上原価の算定
この論点は、3級の復習がメインとなりますが

しかし…

最重要論点ですね

と…言うか 必ず出ます。

理解するに留まらず、脳味噌に染み込ませましょう!

以前、三分法のお話をしましたが、覚えていますか?

商品売買の取引を

「売上」 「仕入」 「繰越商品」

以上の三勘定で記録する事でしたよね!

確かに期中の処理はこれで良いんですが、いざ決算
となって、今期の儲けはどれくらいかな?

となった時に、上記の勘定の数字だけでは解かりませんよね

どれだけ売れたのか?は「売上」勘定で解かります。
どれだけ仕入れたのか?は「仕入」勘定で解かります。
前期の売れ残りはどれだけ?は「繰越商品」勘定で解かります。

しかし、どれだけ儲かったのか?は解かりません

その為に必要となって来るのが「決算整理」です。

え! 「売上」と「仕入」が解かってるんだから
「売上」から「仕入」を引けば儲けが解かるんじゃないの?

と言ったツッコミが聞こえてきそうですが、これは違います。

結論から言うと

売上総利益(いわゆる粗利) = 売上 − 売上原価

となります。

この状態では
売上原価 = 仕入 ではありません。

売上原価とは、売上た商品に対する原価の事です。

売上原価 = 繰越商品 + 仕入 − 期末商品

となります。

具体的に言うと、前期の繰越は0だったとして、
当期に商品を100仕入れました
仕入れた100の内、60を当期に販売しました。
そして40売れ残りました

この場合、

売上原価 = 0(繰越商品) + 100(仕入) − 40(期末商品)

となり、売上原価は60となります

また、次期に80仕入れて、70売れて、50売れ残り
ました。

この場合、

売上原価 = 40(繰越商品) + 80(仕入) − 50(期末商品)

となり、売上原価は70となります。

そして簿記では、決算整理の手続きを経て、「仕入」勘定で
売上原価を算定します。

その為に以下のような、決算整理仕訳が必要となります。

? 仕入 ××× /  繰越商品  ×××

まず、前期から繰り越している商品(つまり前期の売れ残り)を
当期の仕入に振り替える(加算する)。

この時点で、仕入は前期の繰越商品、当期の仕入、そして当期
の期末商品(つまり当期の売れ残り)を含んだ形になります。

次に、仕入から期末商品を差し引きます。
(期末商品分の仕入を繰越商品に振り替える)
その為に、以下の仕訳を切ります。

? 繰越商品 ××× /  仕入 ×××

この2つの仕訳を切って、晴れて仕入勘定が売上原価となります。

決算整理を経て、勘定科目の名前は変わらないけれども
その表す意味は全く違ったものになる訳ですね。

(決算整理前)
繰越商品 = 前期の期末商品
仕入 = 当期の仕入

(決算整理後)
繰越商品 = 当期の期末商品
仕入 = 売上原価

?と?の仕訳はしっかり覚えて下さいね
セットで覚えましょう。

良く

「しくりくりし」とか「仕入繰商繰商仕入」

とか言いますよね。

本日はここまで…

お疲れ様でした。

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