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会計ワールドサイトトップ >簿記2級講座 | 簿記2級 >> 簿記検定2級講座 第4回 商品評価損棚卸減耗費の算定
第4回 商品評価損、棚卸減耗の算定

今回の論点も非常に重要です。

前回学習した売上原価の算定と同様に
重要と言うか…これも必ず出ます。

これは、仕訳問題よりは、資料として
決算整理前の残高試算表が与えられ

それを基に、財務諸表や精算表を作成
する問題で出題されます。

しっかり自分の物にしましょう。

「棚卸減耗費」とは

一般的に商品売買業では、商品有高帳を
設けて、仕入れや販売の都度その帳簿
に継続的に記録します。

そして期末を迎えた時点での商品有高帳の
数量で期末在庫数量を把握します。

これを「帳簿棚卸数量」と言います。

一方、同時に期末に売れ残った
商品の数を実際に数えます。

これを「実施棚卸」と言います。

よく「本日棚卸の為休業します」なんて
案内を見かけますよね。

この実施棚卸によって把握される
期末商品の在庫数量の事を

「実施棚卸数量」と言います。

本来は、「帳簿棚卸数量」と
「実施棚卸数量」の数は一致するはずですが

紛失や盗難などの要因によって「実施棚卸数量」
の方が「帳簿棚卸数量」より少ない場合があります。

この減少分を費用として計上するのが
「棚卸減耗費」と言います。

棚卸減耗費の計算方法は以下の計算式によって
計算します。

棚卸減耗費 = (帳簿棚卸数量 - 実施棚卸数量)

            × @原価

@原価とは、商品1個あたりの仕入原価の事を言います。

仕訳は

棚卸減耗費 ×××  /  繰越商品 ×××


(例)
帳簿棚卸数量 150
実施棚卸数量 145
1個あたりの仕入原価 80

棚卸減耗費 = (150 - 145) × 80
        = 400

棚卸減耗費 400  /  繰越商品 400

---------------------------------------------------

「商品評価損」とは

流行遅れや商品価値の陳腐化(つまり
当初は希少性があり、価値が高かった
けれども今は世の中に溢れ、価値が低く
なること)

などで、期末に売れ残った商品の価値が
当初仕入れた時点での価格より低く見積もられ
る場合があります。

その場合に、仕入価額と期末時点での
想定される価額との差額を当期の費用
として計上するものです。

解かりやすい例としては、作物などで
通常の生産量より異常に多く生産され
された年は、値段が下がりますよね
逆に不足の場合は値段が高騰します。

あれと同じです。

ただ、会計上では期末商品の評価方法
には「原価法」と「低価法」の2通りの方法があります。

原価法とは、期末時点の価値が低く見積もられた
場合でも、仕入れた時点での価値を期末商品
の評価額にする方法の事を言います。

一応、この方法が原則的な方法とされています。

一方、低価法とは、仕入れた時点での価値と
期末時点の価値を比較して、いづれか低い
方を期末商品の評価額にする方法の事を
言います。


試験問題では、「低価法による…」と書かれます
つまり、「低価法」というキーワードが出てきたら
商品評価損を計上すると覚えておいて下さい。

商品評価損の計算方法は以下の計算式によって
計算します。

商品評価損 = (@原価 - @時価)
      
           × 実施棚卸数量

※実施棚卸数量である事に注意して下さい。

仕訳は

商品評価損 ××× / 繰越商品 ×××

(例)
商品1個あたりの仕入れ原価(@原価) 100
期末時点の商品1個あたりの評価額(@時価) 80
実施棚卸数量 60

商品評価損 =(100 - 80)×60
        =1200

商品評価損 1200  /  繰越商品 1200


本日はここまで…

お疲れ様でした。






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